授業実施レポート
キャリアアドバイザー×パラレルワーカーの大学事務員が登壇!“自分らしいキャリアパス”を描く方法を語る【月イチLIVE授業】

LX DESIGN(以下:LX)が主催する第1回目の月イチLIVE授業をご紹介します。「月イチLIVE授業」とは、『複業先生』に登録している講師(複業先生)が、『複業先生』を学校で導入したいと希望していただいた学校様向けに開催するオンライン授業です。月に1回90分の授業を、放課後の時間帯に行っています。  

その他の月イチLIVE授業記事は、こちらからご確認いただけます。

今回は、パーソルキャリア株式会社キャリアアドバイザーの新見孝之さんと、大学事務をしながら数々の学校でキャリア講演を行う高部大問さんを講師としてお招きいたしました。講師のお二方には、“自分らしいキャリアパス”を描く方法を語っていただきました。

  <登壇者プロフィール>

新見孝之さん パーソルキャリア株式会社キャリアアドバイザー。新卒で大成建設株式会社に入社し、トンネル工事における現場監督・技術開発に従事。その後、パーソナルキャリア株式会社に転職。キャリアアドバイザーとしてこれまでに1000名以上のカウンセリングを経験。また約200名の転職サポートも行っただけでなく、「はたらく」や「キャリア」を軸に小学生から社会人まで幅広い世代に講演やワークショップを開催している。

高部大問さん 多摩大学(事務員)慶應技術大学商学部卒。中国留学を経てリクルートに就職。自社の新卒採用や他社採用支援業務などを担当。教師でも人事でもなく、子どもたちを上から目線で評価しない支援を模索すべく、同大学事務員に転身。キャリアをテーマにのべ1万3000人以上の学生に講演を実施。著書に「ドリーム・ハラスメント」(イースト・プレス 2020年)がある。

人類の約8割が川下り型?キャリア形成のポイントは「好奇心・柔軟性・ゴールを決めないこと」

トンネル掘削の仕事からキャリアカウンセラーまで、幅広いキャリアを歩む新見さん。月1LIVE授業は新見さんによる「キャリアの語源」の講義から始まりました。

「キャリアという言葉は、ラテン語の『carrus(車輪の付いた乗り物)』に由来していると言われています。後にイタリア語で『carriera』、フランス語で『carriere』と呼ばれるようになり、最終的にレールコースを意味するようになりました。

つまり、キャリアとは、車輪の通った跡(轍・わだち)を意味しています。まだはっきりとは定義されてはいないため断言はできませんが、皆さん自身もキャリアの語源を調べてみてください。」

参考:東京学芸大学 キャリアって何?

続いて、新見さんはキャリア形成のポイントを計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)を踏まえて解説します。

「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)とは、1999年に心理学者のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱されたキャリア理論です。クランボルツ教授がビジネスパーソンとして成功した人のキャリアを調査。結果、それぞれのターニングポイントの8割が、本人の予想しない偶然の出来事によるものだったと発表されました。」

新見さんは「たとえ自分が描いていないキャリアであっても、好奇心と柔軟性を忘れずさまざまなことに取り組んでほしい」と語りました。また、計画的偶発性理論は川下り型のキャリア形成にも通ずるものがあるとのこと。

「川下り型のキャリアとは、川の流れに身を任せるようにその時々によってキャリアが形成されることです。反対に、将来に向かって逆算しながらキャリア形成していくのが山登り型です。私の経験上、関わった人の約8割が川下り型のキャリアでした。」

LXメンバーは、人生は思った以上に「流れに身を任せた方が良い」ということを新見さんのお話を聞いて感じました。

参考:国立研究開発法人 科学技術振興機構 キャリア心理学における偶発理論

人生は試行錯誤の連続。真っ白なキャンバスにキャリアを描くには「なんでもやってみること」

新見さんの講義の後は、高部さんから自己紹介がありました。

「多摩大学で事務をするかたわら、講演活動から執筆活動、マスメディアでの企画など、パラレルワーカーとしてさまざまな仕事をしています。海外で生活していたこともあり、場所や時間に縛られない働き方も実現しています。」

高部さんは続けて、現代のキャリア観について語ります。

「今を生きる学生のキャリアの考え方は、『自分自身で絵を描いていく』感覚に似ています。働き方や職業の選択肢が増えたからこそ、真っ白なキャンバスに自分だけのキャリアを描けると思います。」

しかし、多様化する働き方に順応できず、不安や焦りを抱く学生も多いとのこと。

そんな中、自分らしいキャリアを見つけるには「試行錯誤(トライ&エラー)」が重要であると続けます。

「人生は試行錯誤の連続です。まずは、自分の好きなことなどからはじめてみましょう。好きなことは、YouTubeやアニメでも何でも大丈夫です。」

高部さんからは、 その後の質疑応答のコーナーでも「やってみてはじめて見えてくる景色も出てくる」「予測しすぎないでまずはやってみよう」など、参加者の背中を押すメッセージをたくさん投げかけてくださいました。

最後に講師のお二人からいただいた「熱いメッセージ」をご紹介

月1LIVE授業の最後には、講師のお二人からそれぞれメッセージをいただきました。

(新見さん)「皆さんはまだまだ色んなことを経験できる世代です。1歩踏み出す精神を忘れずに生活してほしいです。」

(高部さん)「社会はいつでも中古物件です。リフォームをしながらつくっていくのが社会です。「世代や性別を超えて、みんなでより良い社会をつくり上げていきましょう。」

【後日談】職業体験・キャリア教育の一環として島本町立第一中学校で月1LIVE授業を試聴!

月1LIVE授業を開催した後日、動画を試聴した大阪府の島本町立第一中学校から感想と授業報告書をいただきました。

職業体験のキャリア教育の一環で、月1LIVE授業を視聴していただいたようです。 いただいた生徒からの感想には、「トライ&エラーが必要だと理解できた」「将来の不安が少し減った」「これからは0.1ずつでも挑戦したい」など、前向きなコメントが多く記載されていました。

これからもLXは月イチLIVE授業を含むさまざまなイベント企画や『複業先生』の運営を通して、子どもたちに「開かれた教育」を提供していきます。


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