【授業レポート】外国為替ディーラーから学ぶ、投資の仕組みや世界経済と通貨の関係＠神戸市平野中学校

2024年1月31日、神戸市平野中学校の授業にてトレイダーズ証券株式会社で取締役の外国為替ディーラーとしてご活躍の井口喜雄さんが登壇。「プロが教えるお金の育て方」をテーマに外国為替や投資の仕組み、世界の経済状況と通貨の関係について授業を行いました。

井口さんは、1998年より外国為替ディーラーとして活躍し、ドル円やユーロドルなどのメジャー通貨を主戦場に四半世紀以上ディーリング業務に従事されてきた、まさに「お金のプロ」です。

現在はトレイダーズ証券の取締役（CSO）兼現役為替ディーラーを務められる傍ら、幅広い層の金融リテラシー向上支援の取り組みとして、学校を訪問し金融経済教育に関する出張授業の講師を行なっていらっしゃいます。

「100億円投資シミュレーションで学ぶ」

今回の授業では、生徒たちが金融の世界をより身近に感じ、興味を持てるよう、ワークショップ形式で進行しました。

まず、世界各国の国旗や通貨をクイズ形式で紹介することで、生徒たちの関心を引き付け、外国為替取引とは何か、円高・円安の意味、価格変動要因、中央銀行の役割などについて、身近な例を交えながら解説しました。

次に、生徒たちをグループに分け、各グループに100億円が預けられたという設定で、アメリカ、トルコ、メキシコ、南アフリカの過去５年間のニュースや金利、物価が記載された資料を基に、5年前にどの国の通貨に投資していれば最も利益が得られたかをグループで意見を交わしながら「お金の育て方」について理解を深めました。

このワークショップを通して、生徒たちは、投資判断には様々な要素を考慮する必要があること、経済の動きが通貨の価値に大きく影響することなどを学ぶことができました。

また、金利の仕組みについても解説があり、長期的な資産形成において、金利が重要な役割を果たすことを学びました。

参加した生徒たちの声

授業後に行ったアンケートによると、生徒たちは「複利半端ない！」「世界のお金の流れを知ることは世界の政治、経済を知ることに繋がることを他の人に伝えたい！」という声が上がりました。
特に授業前に「為替ディーラーとは」「起業する際のお金の回り方」など、特定の分野や自分の将来設計に繋がるトピックへの興味が見られていましたが、授業後のアンケートでは、「金利についての理解を深め、確実に金利を得る方法や投資のリスク、投資時の税金についても学びたいと感じた」と回答していました。
更に、「個別の国や通貨、海外での起業や預金方法についても学びたい」という声や、「お金や投資関連の知識を他人に伝えたいという意識が高まり、早期投資や金利の利用、そして国内外の金融環境の比較についての知識も得た」という声があがりました。

今回の授業は、生徒たちにとって、金融リテラシーを高め、将来の経済的な自立に向けて、重要な一歩を踏み出すきっかけとなる貴重な機会となりました。