授業実施レポート
山口県と富山県の生徒会リーダーが集結!【生徒会リーダーシップ研修レポート】

今回の記事は、LX DESIGN(以下:LX)が主催したオンラインでの「生徒会リーダーシップ研修」をお届けします。参加者は、山口県立新南陽高等学校、富山県立富山北部高等学校の生徒会役員生徒32名です。60分間の研修では、32名のさまざまな生徒会への思いやビジョンを伺うことができました。

今回の研修ではLX代表金谷とLX授業コーディネーター・海外案件担当の菅家が登壇。菅家が生徒会やリーダーの定義・役割を解説した後、金谷が自身の経験を通して見えるリーダー像をお話ししています。生徒会リーダーシップ研修を受けた生徒たちには、どのような変化があったのでしょうか。


生徒会リーダーシップ研修を開催した経緯や想い


生徒会リーダーシップ研修を開催した理由は、生徒会の活動内容を見直すためです。

学校行事や日々の課題解決に努める生徒会は、学校内部の活動が大半。しかし、学校の先生方には「学校外の活動にも目を向けてほしい」「生徒会はリーダーとして学校を先導する立場にいるのであれば、学校外のリーダーからリーダーシップのあり方を学んだ方が良いのではないだろうか」などの想いがありました。

多様性やグローバル化が求められ、生徒が自ら学校外にアウトプットする考えが求められている現代。また、文部科学省が新時代の学びを支えるために必要だと提唱する「学校間交流」や「遠隔授業」。

そこでLXは、学校の先生方の想いや現代の教育を踏まえ『複業先生』を通して、生徒活動を見直す一歩を進めるお手伝いができるのではないかと考えました。そして、外部の人と関わり合う「開かれた教育」の第一歩として、「生徒会リーダーシップ研修」を開催しました。


リーダーの6つの特性を理解しよう!生徒会やリーダー像について話し合う


研修の最初のアイスブレイクでは、生徒たちに名前、学年、役職、部活・好きなことを聞きました。その後、「なぜ生徒会に立候補したのか?」をチャット欄に打ち込んでもらいました。

「憧れの先輩が生徒会長だったから」「行事を盛り上げたかったから」「やったことのない挑戦をしてみたかったから」などさまざまな理由が飛び交います。

その後、「生徒会の学校での役割は何だと思いますか?」と、少し難しい問いが生徒たちにかけられました。「学校生活を豊かにする役割」「みんなの声を先生に届けるパイプ役」「学校を支えるところ」など、一人ひとりが視座の高い意見を出してくれました。

生徒の考えはどれも素晴らしく、感心するものばかり。LXが考える生徒会の役割は、「学校のみんなにより良い生活を送ってもらうためのリーダー」であることを伝えます。では、リーダーとはそもそもなんでしょうか?

「全体をまとめて引っ張っていく立場」「全体の意見をまとめる人」「協調性と主体性を持ち合わせている人」チャット欄には、32人のそれぞれのリーダー像が溢れました。どれもリーダーとしては欠かせない要素です。

LXからは、リーダーの定義として心理学者のダニエル・ゴールドマンが提唱した「EQ こころの知能指数」についてお話しました。EQとは、感情を上手に管理し、利用する能力。ダニエル・ゴールドマンは、自分や他人の感情を理解してそれを活用できる人こそ優れた人であると定義しています。

彼によるとリーダーは、以下の6つのタイプに分けられます。

リーダーのタイプ特性当てはまる著名人
強圧・指令命令型即座に服従することを要求する織田信長
ビジョン型リーダーの夢に向かって人を動かすスティーブ・ジョブズ
仲良し型周囲と同じ目線に立ち、有効的に物事を進めるダライ・ラマ
調整・民主主義型周囲の合意の下、意思決定をするジョン・F・ケネディ
先導型自分が自ら働き、背中で語るカルロス・ゴーン
コーチ型​​​1対1の関係を重視し、メンバーの個々の目標をサポートするティム・クック

参考:Harvard Business Review イノベーティブを生み出す組織とは(上)
「明確な方向感」「多様性」「風通しの良さ」

Harvard Business Review 組織のリーダーとして成功を収めるにはEQ(こころの知能指数)が不可欠であるダニエル・ゴールマン 心理学者

リーダーにはさまざまなタイプがありますが、どのタイプが良いか悪いかはありません。6つのリーダータイプを上手く使い分けることが大切だと生徒たちに伝えました。


株式会社LX DESIGNの代表 金谷智が語る「リーダー」とは


全体で生徒会やリーダーの定義を理解した後は、LXの代表、金谷が考えるリーダー像を伝えます。まず、自分自身も生徒会会長を経験した金谷が当時を振り返り「どういう学校にしたいかのビジョンがなかったことを後悔している」と語りました。

金谷はビジョンがない中でも、リーダーとして決めることを求められたり、学校をより良くすることを求められたりすることが多く「自分はどっちでもいいけどな……」と思う中、周りのメンバーが困ってしまう状況があったことを打ち明けました。

そして、一人で困ってしまう時こそ『複業先生』のような外部の人からの手助けや新しい声を聞くことで、問題解決につながるのだと続けます。また、現在金谷は、会社のリーダーとして「関わってくれる全ての人に気を配ることの大切さ」を学んだと語りました。

関わってくれる人に気を配ることとはつまり、どうやってその人の成長に関わることができるかを考えるんです。その人が『LX DESIGNに入って良かった』『成長できた』と思えるように会社をつくっています。」

「また、リーダーは全ての責任を取るべきだとも感じていて。誰かが悲しんでいたり、泣いたり、怒られたりする場面では、常に矢面に立ち続けています。あとは、もともと長男だった生い立ちや昔から勉強は人よりできた経験から、人に頼ることができなかった自分がいました。でも、リーダーになったことが変えてくれたエピソードもあって。」

当時の金谷は、人への頼り方がわからず、自分でなんとかしないといけないと思い込んでいたそうです。しかし、会社を立ち上げてから自分より仕事ができる人や自分の苦手なことができる人がいる事実に気づいたとのこと。

「そこから、人に相談できるようになり、仲間が増えていった感覚があります。リーダーとしてこれからは、全国に5万ある学校にLX DESIGNのサービスを届けられたらいいなと思っています。」


生徒会リーダーシップ研修を受けた生徒の感想


最後に、ブレイクアウトルームに分かれ、生徒会間で交流しました。コロナ禍での生徒会活動や今の学校の問題をシェアすることで、刺激のある充実した時間が過ごせたようです。また今回、生徒会リーダーシップ研修を受けた生徒たちの感想には、リーダーとしての力強い言葉が溢れていました。

「リーダーの6つの特性があることを知って行事や問題がある際に、場面に応じて使い分けられるようになりたいと思いました。」

「金谷さんがおっしゃっていた『その瞬間に価値がある』という言葉に惹かれました。生徒会としてさまざまな仕事をするにあたって、いつも前向きになれるわけではない自分がいました。でも、金谷さんの言葉を聞いて一つひとつの仕事に意味があると気づいて。仕事を振り分けられず自分で抱え込んでいた場面があったので、仲間を信じて仕事を振り分けられるようになりたいです。」

生徒会リーダーシップ研修は、確実に生徒たちの未来につながる時間であったことを、生徒の感想を通して感じることができました。


コロナ禍でも同志に出会えば、閉塞感を抜け出せる


今回の生徒会リーダーシップ研修は、コロナ禍で閉塞感を感じていた生徒会活動に、光を差し込めた時間になりました。現在の教育現場では、コロナ禍で学校行事をどう運営するのか、生徒たちの心のケアをどうするのかなどさまざまな問題が挙げられています。

しかし、『複業先生』を活用すれば学校間交流・遠隔交流によって、横のつながりをつくることが可能です。これからも私たちLXは、閉塞感のある時代でもイベントや授業、『複業先生』のサービスを通して人とのつながりをつくり続けていきます。


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