こんにちは!LX DESIGNの中薗です。
今回は、徳島県海陽町にある、海部高等学校に「人と自然が、100年先も共生できる世界を創る」をビジョンとして掲げている、株式会社イノカ取締役COOの竹内四季(たけうちしき)さんにご登壇いただいた、「SDGs×キャリア」に関する授業をお届けいたします!
株式会社イノカ
「人と自然が、100年先も共生できる世界を創る」という理念のもと2019年に創業した東大発のベンチャー企業です。
IoT・AI技術を活用して生態系を陸上に再現する『環境移送技術』の研究開発および社会実装を推進しています。
日本で有数のサンゴ礁飼育技術を持つアクアリスト(水槽飼育者)と、東京大学でAI研究を行っていたエンジニアが中心となり、特定水域の生態系を陸上の閉鎖環境に再現することに成功。
研究機関と協同して、(環境DNA分析やプロテオミクス技術などを活用し、)海洋環境の健康診断技術の確立に向けた研究を進める一方、民間企業と連携して、環境保全活動や教育事業に取り組むほか、新たなイノベーションを生む研究プラットフォームとしての活用も目指しています。
授業開始!
まずは竹内さんから、イノカさんの事業紹介から。
この「環境移送技術」はなんと、趣味から生まれた技術だということ。
そしてなんとなんと、この水槽は自前でCAO(Cheif Aquarium Officer)の増田さんが自費でローンを組んで準備しているそう。すごいなあ・・・!
そして講師の竹内さんはサンゴについて最初全く興味がなかったそうです。
ただ、大学で経済学を学ぶうちに「自然環境がビジネスになる」ということ感銘を受け、イノカさんにジョインされたとか。実は、海は「宇宙より分かっていない」と言われており、人類が踏み込めていない、領域なんだとか。
確かに、海の仕事=漁師さんだったり、食材加工だったりのイメージはありますよね・・。
「自然環境を守る」と聞くと何を考える?
この問いが竹内さんから生徒さんへ投げられました。
生徒さんは隣同士でディスカッションをはじめます。
その後、生徒さんのアイディアを聞いてみると「ゴミを出さない、きちんと捨てる!」うんうん、なるほど・・・
「息をしない!」おお!そうきたか!生徒さんの色んな切り口からの意見をいただきました。
実際にイノカさんでは、こういった飲料を醸造する際の副産物を使ってサンゴの白化を止める検証を行っていたり、海外での環境問題のモニタリングを通して、ビジネスとして環境保全に取り組んでいるとのこと。
エアコンを止めたり、出来るだけ公共機関を使ったりすることも大事ですが、そのように自分たちが我慢するのではなく、どのようにして
環境保全と経済合理性を担保するか、というところで挑戦をされているそうです。
質疑応答タイム!
さて、ここからは生徒の皆さんから質疑応答タイムです。
「今の日本にサンゴがどれくらいいるんですか?」
「サンゴは海にどんな影響を与えるの?」
「サンゴを守ろうと思ったきっかけは?」
など、色んな質問が飛んできます。
ちなみに、今の日本には800種類ほどサンゴがいる、サンゴ大国だそうです。
また、サンゴはお魚さんなどのおうちになったり、観光資源として活用されたりと色んな用途があるとのこと。
今は魚の泳ぐ構造からロボット研究にも活かされているとのことで、最後に竹内さんからは「好きなことを追求すること」の大切さについてお話しいただきました。
授業を終えて
今回の、イノカCOOの竹内さんからの授業を終えて、生徒の皆さんは、自分たちの身近な「海」「サンゴ」をきっかけに、知っているようで知らなかった地元の資源について学ぶことが出来ました。
実際に「将来は、海の生物の研究をしたいと思っている」という生徒さんもいらっしゃり、とても貴重なお話を聞く機会になったそうです。
この複業先生の授業を通して、生徒のみなさんが好きなものを追求し、その後のSDGsやキャリアの学びを深めるための一助となれたら嬉しいです。
ちなみに、今回は東京都のが運営主催する国内外の広域展開に挑むスタートアップのための事業、交流施設、「NEXs Tokyo」さんからイノカの竹内さんをご紹介いただき、コラボ授業が実現しました。という形式で授業作りさせていただきました。
NEXs Tokyo紹介ページはこちら
海部高等学校の先生方、株式会社イノカ 取締役COOの竹内さん、イノカさんをお引き合わせいただいた、NEXs Tokyoのみなさま、ありがとうございました!