学校インタビュー
当たり前をうたがう大切さに気が付いた。美女木小学校初めてのPBL

「複業先生」では、普段は民間企業で働く人、起業した人、昔は先生を目指していた人などなど、様々なバックグラウンドを持った方々が先生として授業を行います。授業の当日までには、受け入れ側の学校の先生方とも連携をしながら、企画や資料作成、リハーサルなどを行い、準備を進めていきます。ホストインタビューでは、学校の先生からみた、「複業先生」の意義や感想を伺っていきたいと思います。

今回は、埼玉県・美女木小学校5年生担当の井上先生に、お話しをお聞きしました。美女木小学校5年生では、今年、初めて「PBL」※スタイルの授業を行いました。PBLでは、一般的な授業とは異なり、1年を通して児童たちが、自ら課題を設定して解決策を模索していきます。はじめてのPBLや、複業先生を利用してみての感想などを、お話していただきました。
※PBLとは・・・Project Based Learning。日本語では「課題解決型学習」などと訳されます。一般的な授業のように、先生が一方的に話して児童が聞く、というスタイルではなく、児童が自ら課題を発見し、解決策を考える過程で様々な知識を習得していくことを目指す学習法。
-複業先生を利用してみたいと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

少し前に、別の学年の授業でも「複業先生」のサービスを活用していた経緯があり、ぜひ5年生のPBLでも利用できれば、ということでお声がけさせていただきました。
それまでは、正直なところ授業で外部講師の方を活用する、という考えに至ったことがなかったので、私自身、今回複業先生に来ていただいて、とてもいい機会だったなと思います。

-美女木小学校の5年生は、PBLは初めてとのことでしたが、挑戦してみていかがでしたか?

学校全体でも本格的に1年通してPBLを運営するのは初めてだったので、教員側も手探りで進めているようなところがありました。なので、初回のタイミングで、外部の方のお力を借りることができたのは、児童にとってもよかったですし、教員としても学ぶことが多くありました。

児童たちの取り組みに対して、様々なフィードバックをもらえたことが児童たちの高い意欲にもつながり、いい形で終わることができたと思っています。

普段の学校の授業では、どうしても一つのことができるようになったらそれでおしまい、というような単発の課題が多くなりがちです。一方で、今回のPBLはPDCAのサイクルを回していくような長期の活動なので、何か課題が解決したら、また次の課題が見えてくる。それをどんどん繰り返す中で、外部の方のアドバイスをいただけたのが良かったと思います。「それって本当に解決策になるの?」「こんな課題もあるかもしれないね」というような新しい視点が、子どもたちの刺激になっていました。

発表会で発表する児童の様子

-「複業先生」を活用した授業で印象に残っていることはありますか。

発表会での講評で、「身近なものや出来事に疑問や課題を感じて、それを解決しようとする姿勢はとても大事なことですね」というお話をしていただきました。

「当たり前をうたがう」という大事な視点を持てている、という評価をいただいたことは、児童としても嬉しかったと思いますし、私自身にとっても、印象に残っています。普段、児童も教員もずっと学校の中にいるので、様々なルールや状況が当たり前になってしまうので…。

-日常になってしまっていることに、疑問を持つのは大人も難しいですよね。そういう意味でも、普段は学校の外にいる「複業先生」を活用いただくメリットがあるのかなと思いました。
「複業先生」を利用するにあたって準備したことや不安だったことはありますか?

特に不安は無かったのですが、今思えば、ああしておけばよかった…ということはあります。

子どもたちの中には、普段は接する機会のない大人を目の前にすると、緊張してしまう子もいます。また、外部の方のお話を聞いて、すぐに質問を思いつく子もいれば、少し時間が必要な子もいます。なので、もう少し事前準備みたいなことができていれば、より有効に活用できたのかもしれません。
例えば、講師のプロフィールを事前に子どもたちに紹介しておいたり、PBLの取り組みで困っている点や疑問点をあらかじめ確認する時間を確保しておく…などでしょうか。

-なるほど。確かに少し事前に情報を聞いているだけで、児童さんたちも「こんなこと聞いてみよう!」と考えられるかもしれませんね。
-今後も、学校の外の人材を活用するとしたら、どんな話をしてもらいたいですか?

今、私が受け持っているのは高学年です。そのため、児童たちには今後自分がどんな道を進んでいきたいか、と考えたときに、ヒントになるような機会を作り出せればいいなと思っています。私自身は教員なので、キャリアと言う意味では教員の話しかできないのですよね。教員ではない職業の方の話を聞くことで、「こんな仕事があるんだ」「自分たちの今勉強していることって、将来こんな風につながるかもしれない」という気付きを児童たちに得てもらえるといいのかな、と思います。

-「複業先生」をどんな先生や学校におすすめしたいですか?

これからは、小学校も学校の中だけではなく外の社会や地域とのつながりを持っていくことが大事になっていくと思います。今の子供たちが大人になって社会に出ていく2030年代は今よりももっと、自分自身で問いをたてて、課題解決をしていくことの必要性が増すと思います。学校の中だけで聞くことのできない話を、子供たちに聞かせたいなと思っている学校には、複業先生をおすすめしたいです。そして、個人的には、ほとんどの学校にそういった学校の外とのつながりは必要なんじゃないか、と思っています。

◇◇◇

美女木小学校にとって、初めての本格的なPBL。「複業先生」を活用して、より複合的な視点から児童さんたちへのフィードバックが行われたようです。

インタビューでは、井上先生が日頃から子供たちの反応を丁寧に見守っていらっしゃる様子が伝わってきて、学校の中で児童たちと常に一緒にいる先生だからこその気付きをたくさんお話いただきました。井上先生、ありがとうございました!

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