授業実施レポート
外部人材との連携が学校にもたらす新たな風 ~複業先生・松村氏による探究学習の実践~

「探究学習って何から始めればいいんだろう?」と思ったことはありませんか? 今回は、学校に外部人材を招き、新しい学びを提供する「複業先生」を活用した授業をご紹介します!

講師は元教員で探究学習に尽力されている松村幸太氏。探究学習におけるテーマ設定の難しさや、その解決策を、具体的な事例を用いて分かりやすく解説されました。

✅複業先生の活用方法

  • 探究学習におけるテーマ設定の難しさや、その解決策を、具体的な事例を用いて分かりやすく解説。
  • 生徒の自由な発想を尊重しながら、グループワークを効果的に進行。

【複業先生:松村幸太氏】
元都立戸山高校教諭。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の主任として、教材作成や研究発表会の企画・運営に携わっていました。現在は地域密着型の学習塾を経営し、不登校経験のある生徒にも寄り添った指導を行っています。

【複業先生とは】
教育現場が、教育にかかわりたい多様な外部人材に授業をお願いできる外部人材活用サービス。教室に新しい視点や社会とのつながりを取り入れることで、子どもたちに実践的な学びを提供します。

探究テーマを絞ってフィールドワークをしてみよう!

今回の授業が行われたのは、東京都にある青梅市立第七中学校。生徒たちは、松村氏の指導のもと、探究テーマの設定方法やフィールドワークの重要性を学びました。

授業の目的は次の通りです:

  • 探究テーマ設定における課題の明確化と範囲の絞り込みを理解する。
  • グループワークを通して、多角的な視点から課題を分析し、具体的な探究テーマを設定する力を養う。
  • フィールドワークの必要性とその実施方法を学ぶ。

生徒たちは、「町のゴミがなくなるにはどうすれば良いか」というテーマをもとに、以下の流れで学びを進めました。

 1.ドライヤーと風船の実験で生徒たちは興味津々!(5分)

授業の最初に行われたのは、ドライヤーの風で風船を浮かせる実験。「なぜこうなるの?」と疑問を持つことで、探究心や思考力を刺激しました。

2.探究テーマ設定の流れを学ぼう(10分)

松村氏は、問題発見からテーマ設定までの流れをわかりやすく解説。過去の事例を参考にしながら、「テーマが大きすぎると探究を進めにくい」というポイントを生徒たちに伝えました。

3. グループワークで具体化

グループワーク1:場所の絞り込み(3分)

・場所の絞り込み(3分):「町」という漠然とした場所を、より具体的な場所に絞り込むグループワーク。 学校、公園、駅、スーパーなど具体的な場所に絞り込みました。

・ゴミの種類の絞り込み(3分):どんな種類のゴミが問題になっているかを考えるグループワーク。 ペットボトル、空き缶、タバコなど多様なゴミの種類が挙がりました。

・問題の特定(5分): 場所とゴミの種類を組み合わせて、どのような問題が考えられるかを話し合うグループワーク。「駅に捨てられたタバコ」「海に漂うペットボトル」など具体的な課題を話し合いました。

4. 発表と考察(10分)

各グループが最も重要だと考えるゴミ問題を発表。松村氏は生徒たちに具体的なアドバイスを送ったり、テーマを深掘りしたりしました。食品廃棄と貧困問題など、複数のテーマを組み合わせることで関連性の広げ方を提案しました。

5.フィールドワークの重要性を学ぶ(10分)

実際に現場に行き、事実を確認することの大切さを学びました。行政や地域住民など、様々な立場の人へのインタビューやアンケートを通じて、多角的な視点から課題を捉える方法も解説されました。フィールドワークで得られた情報を、次のアクションへと繋げることが重要なんだそうです。

生徒たちの感想

授業の後、生徒からは次のような声が寄せられました。

  • 「テーマを絞り込むことで、何をすれば良いかが見えてきた。」
  • 「グループワークで、色々な意見を聞くことができて面白かった。」
  • 「実際に現場に行って調べてみたいと思った。」
  • 「松村先生の話が分かりやすくて、探究学習が楽しみになった。」

子どもたちの主体的な学びのために

今回の授業を通して、生徒たちは探究テーマ設定の難しさやその解決策を学び、多角的な視点から課題を分析して具体的な探究テーマを設定する力を養うことができました。

また、フィールドワークの必要性と、その実施方法を学ぶことができました。

「複業先生」は、これからも生徒たちが自ら課題を発見し、解決策を探求していく力を育んでいきたいと考えています。あなたの学校でも、この新しい教育の形を取り入れてみませんか?


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